出張サーカスとは、アクロバットやジャグリング、空中芸などサーカスの芸を、持ち運べる規模にして会場まで来てもらうショーのことです。テントを張って長期間公演する常設型のサーカスとは別物で、学校の体育館や商業施設、宴会場など、今あるイベント会場の中で行います。
この記事では、テントのサーカスとの違い、呼べる演目と会場の条件、料金の決まり方、依頼の流れを、現場で出演しているパフォーマーの立場から整理します。
出張サーカスとは

テントのサーカスとの違い
テントのサーカスは、専用テントと設備ごと移動し、同じ場所で数週間から数か月公演します。観客がチケットを買って見に行く形です。
出張サーカスはその逆で、パフォーマーが道具を持って主催者の会場へ行き、イベントの一部として公演します。規模は1名から数名で、会場設営は2時間前後。料金の桁もテント公演とはまったく違います。
| テントのサーカス | 出張サーカス | |
|---|---|---|
| 場所 | 専用テント | 主催者の会場(体育館・ホール・屋外など) |
| 期間 | 数週間〜数か月 | 1日(1〜数ステージ) |
| 人数 | 数十名規模 | 1名〜数名 |
| 観客 | チケットを買って見に来る人 | イベントの参加者 |
大道芸・ステージショーとの違い
出張サーカスと大道芸は、演者も演目もかなり重なっていて、はっきりした線引きはありません。違いが出るのは見せ方です。
会場を歩き回ったり一か所で輪を作ったりする巡回型と、決まった時間にステージで見せるステージ型があり、「サーカス」と呼ばれるのは複数の芸を組み合わせたステージ型が多い傾向です。依頼するときは、演目名より「巡回かステージか」を先に決めると話が早く進みます。
出張サーカスで見られる演目
演目ごとに、何が見られるかと、会場に何が必要かをまとめました。呼べるかどうかは演目より会場の条件で決まることが多いので、あわせて確認してください。
| 演目 | 何が見られるか | 会場に必要なもの | PoiGraphics |
|---|---|---|---|
| アクロバット | 倒立・組技・宙返り | 平らで滑らない床(技によりマット) | 対応 |
| ジャグリング | クラブ・ボール・ディアボロ・シガーボックス | 投げ技の高さ分の天井 | 対応(通常道具・LED) |
| 空中芸(エアリアル) | 布・フープ・ロープでの空中演技 | 吊り点または自立式リグ、高い天井 | 会場とあわせてご相談 |
| クラウン・コメディ | 観客とのやりとり・マイム | ほぼなし | ご相談 |
| 光・炎 | LEDの軌跡、ファイアパフォーマンス | 暗くできる会場(炎は主に夜の野外) | 対応 |
| 動物芸 | 犬のサーカス・猿回しなど | 動物の控え場所・衛生面の配慮 | 専門業者へ |
アクロバット
倒立(ハンドバランス)、人を持ち上げる組技、宙返りなどのタンブリングがあります。道具が少なく、体ひとつで見せられるので、会場を選びにくい演目です。平らで滑らない床が必要で、宙返り系は技によってマットを敷きます。
ジャグリング
クラブ・ボール・ディアボロ・シガーボックスなど、道具の種類が多い演目です。投げ技には天井の高さが必要になります。
道具を光るものに持ち替えると、暗い会場で光の軌跡を見せるLEDジャグリングになります。詳しくはLEDパフォーマンスの解説で紹介しています。
空中芸(エアリアル)
天井から吊った布やフープ、ロープでの演技です。サーカスらしさが最も強い演目ですが、荷重に耐える吊り点か自立式のリグが必要で、呼べるかどうかはほぼ会場で決まります。早めに会場の図面や写真を用意しておくと相談がスムーズです。
クラウン・コメディ
観客とのやりとりで笑いを起こす演目です。会場の条件はほとんどなく、演目のつなぎや司会的な役割も兼ねられます。
動物芸
犬のサーカスや猿回しなどです。動物の移動や控え場所、衛生面の条件が加わるため、専門の業者に直接相談するのが確実です。
出張サーカスが呼ばれるイベント
出張サーカスがよく呼ばれるのは、PTA主催の周年行事や学校のお祭り、芸術鑑賞会、商業施設のイベント、企業のファミリーデーやパーティー、地域のお祭りなどです。
組み方は会場の形で変わります。来場者が歩き回る会場なら巡回型とステージ型の組み合わせ、全員が一か所に座る会場ならステージ型1本が基本です。
| 会場の形 | 例 | 組み方 |
|---|---|---|
| 歩き回る会場 | お祭り・商業施設・学校のお祭り | 巡回で人を集め、時間を決めてステージ |
| 一か所に座る会場 | 体育館での行事・芸術鑑賞会・宴会場 | ステージ型を1本(20〜30分) |
学校の周年行事での選び方は学校の周年記念イベントの記事、子ども向けの構成は子ども向けショーのページでも紹介しています。
会場の条件
出張サーカスは会場を選ばないのが強みですが、天井と床の条件だけは事前に確認が必要です。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| スペース | 最低で横3m×奥行2m |
| 天井高 | ジャグリング・LEDは3m程度から。空中芸はさらに高さと吊り点が必要 |
| 床 | 平らで滑らないこと(アクロバットは特に重要) |
| 電源 | 会場に音響があれば基本不要 |
| 控室 | 着替えと道具の準備ができる場所 |
| 暗さ | 光の演目を入れる場合は照明を落とせること |
| 時間 | 会場入りから本番まで約2時間、撤収30分〜1時間 |
人数・時間・構成の組み方
1ステージは20〜30分が一般的です。複数の演目を組み合わせたいときは、人数を増やすか時間を延ばします。1名ならジャグリングやクラウンの単独ショー、2〜3名ならアクロバットとジャグリングを組み合わせたサーカスらしい構成が組めます。
昼と夜の2回公演にすると、同じ出演者で昼はアクロバット中心、夜は光の演目中心と見せ方を変えられます。1日を通して開くお祭りや商業施設のイベントで使いやすい組み方です。
料金の目安と費用の内訳
出演料は、人数・時間・回数・演目の難しさで決まります。小規模な出張サーカスなら数万円台からあり、人数と演目が増えるほど上がります。
出演料のほかにかかるのは、交通費、遠方や夜の公演での宿泊費、空中芸の場合の機材・設営費です。見積もりを取るときは、「何人で、何分を、何回」を伝えると金額が正確になります。PoiGraphicsの料金は料金ページにまとめています。
依頼の流れと主催者が準備すること
- 問い合わせ日時・会場・参加人数・予算を伝える
- 会場条件の確認天井高・床・スペース・控室
- 構成の提案と見積もり人数・時間・回数を決める
- 当日の進行確認出演時間・音響・照明のタイミング
- 本番
- 会場の図面か写真(天井と床がわかるもの)
- 着替えと準備ができる控室
- 音響設備の有無の確認
PoiGraphicsの出張サーカス

PoiGraphicsは光のパフォーマンスを軸にしたチームであり、アクロバットとジャグリングを組み合わせた光の出張サーカスが可能ですす。
アクロバット・ジャグリングショー
自社メンバーのアクロバットとジャグリングを中心に、必要に応じて外部のパフォーマーを手配して組み合わせます。窓口がひとつのまま、演目を足していけるので、複数の業者に個別に連絡する手間がありません。
昼は通常の道具、夜や室内は光の道具
昼は通常のジャグリング道具でアクロバットと組み合わせたショー、夜や暗くできる室内ではLEDの道具に持ち替えた光のショーに切り替えられます。同じチームで昼夜を通して出演できるのが特徴です。夜の野外ならファイアパフォーマンスも加えられます。
事例

空中芸は会場とあわせてご相談ください
エアリアルなどの空中芸は、会場の吊り点や天井高の条件が合えば手配を検討できます。会場の図面や写真を添えてご相談ください。
- NHK紅白歌合戦出演(2015年・氷川きよし演出)
- 静岡世界大道芸ワールドカップ出場(2024年・ヒノカグヤ名義)
- 文化庁の芸術家派遣事業で学校公演(2021〜2023年)
- 出演300本以上(全国各地の学校・企業イベント・祭典)
動物芸やテント公演を探している場合
動物芸がメインの場合や、テントを張って大規模な公演をしたい場合は、それぞれの専門業者に直接相談するのが確実です。アクロバット・ジャグリング・光の演目との組み合わせを考えている場合は、PoiGraphicsにもお気軽にご相談ください。
よくある質問
- 雨の日はどうなりますか?
-
屋外の場合、屋根のある場所か屋内へ移せれば実施できます。移せない場合の判断基準と時間は、事前の打ち合わせで決めておきます。
- 狭い会場でもできますか?
-
横3m×奥行2mのスペースがあれば、演目を選んで実施できます。天井が低い会場では、投げ技の高さを抑えた構成にします。
- 子どもが参加できる場面はありますか?
-
ステージに上がってもらう場面や、客席と一緒に声を出す場面を入れられます。対象年齢に合わせて構成を調整します。
- 何か月前までに依頼すればいいですか?
-
日程が決まった時点でのご相談をおすすめします。外部パフォーマーの手配や空中芸を含む場合は、早めにご連絡ください。
- マジックと組み合わせられますか?
-
組み合わせられます。PoiGraphicsにはプロのマジシャンが在籍しており、光の演目とマジックを組み合わせた公演の実績もあります。

